これを読めばニゴニゴ海も好きなる!?春濁りの仕組み
春濁りってなに??
伊豆半島では3月中旬から4、5月初旬くらいまで春濁りという現象がおきます。
秋からどんどん上がって、
冬には抜群の綺麗な海になっていましたが、
春になるにつれて海水は濁ってきます。
いったいどのくらい濁っていないしまうかというと。
冬の平均的透明度が20メートルだとしますと。
だいたい5~8メートル程まで落ちます。
もちろん年によって激しく濁る年もありますし、
ほとんど濁らない年もあります。
しかしこの期間ずっと濁っている訳ではありません。
だいたい10くらいの周期で濁って回復してまた濁って
を繰り返しているみたいです。
なんで濁るの??
冬の間に海水の水面の温度はどんどん冷やされていき、
海底の水温との温度差が無くなってゆきます。
そしてその寒い時期に北西からの北風が吹くことによって、
温度差の少ない海面と海底がかき混ぜられます。
普段下層に多く生息している
栄養分の多い栄養塩類(植物性プランクトンの元)
そしてこの栄養塩類がたくさんある状態で春になり
海面温度が上昇すると植物性プランクトンが増殖します。
この植物性プランクトンが大量に発生することにより
春濁りとなっています。
なので年中海に入っている人は雨などの泥の濁りや、
遊泳者による人的な濁り、
そして春濁りなど見分けることができます。
春濁りは大事!
海に潜っていると春濁りにより、
人や生物が見えにくくなったりして
少し残念に思う人もいるかもしれませんが、
実はこの春濁りはとっても大切な食物連鎖の一番最初の段階です。
春濁りになって植物性プランクトンが増えれば
それを動物性プランクトンが食べます。
そしてその動物性プランクトンを小魚が食べて、
小魚を大きな魚が食べるという大事な食物連鎖の始まりです!
なので、春濁りが無くなってしまったら伊豆半島から魚がいなくなってしまします。
なので春濁りは伊豆に海にとって物凄く大切なことなんです。
濁っていても楽しめる!
濁っている海は入りたくないと思っている人もいると思います。
しかし、逆を言えば濁っている海でしかできないこともあります。
例えばコンパスナビゲーション。
これは正直透明度が良くても全然できてしましますが、
透明度が悪ければ効果は倍以上!
もと居た場所に戻って来れたときなんて感動ものですね。
他にもカメラの練習にはホントにもってこいとなっています。
光が届かない海で浮遊物が舞ってる
状態での写真はなかなか難しいです。
こんな時はじっくり被写体と駆け引きしてみましょう!
そして春といえば
命が生まれる季節。
ウミウシ類はかなりの個体数を見ることができます。
そして春のアイドル、ダンゴウオなど見所たくさんです。
春濁りのまとめ
春濁りはなかなかきつい濁りのときもあります。
しかし海にとっても魚にとっても、大事なこのなんです。
春先に生まれた稚魚や綺麗な海の宝石ウミウシ、
天子の輪が付いたダンゴウオなど可愛い生物いっぱいです!
どうせならこの濁った海を楽しみましょう!笑
服部